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アマダイ通信 NO.30        2002年初夏

注)文中に出てくるはアマダイこと不肖干場革治のことです。
(Tile Fish Network Letter)

 知人・友人各位
 前職の高橋カーテンウオ ール工業鰍フ営業マン時代の94年5月に「水族館通信」として1号を発刊して以来、本通信も世紀を跨いで30号の大台に乗りました。最初のA4版4ページの軽量仕立てがA4版8ページ、25g80円切手の制限一杯のヘビー級に。部数も5百部からその4倍に。15年前、40歳でサラリーマンを始めた時のAB4のスーツサイズが、遂にAB6まで「成長」した如く、封筒の中身もアルコールを飲み過ぎて肥大化したようです。今後とも、縄暖簾のつまみの一品に数えていただければ幸甚です。

◎“半可臭い奴”!
 我ながら物好きなことをするものだと多少は思いながら、分別臭い人間だけの世の中なんてと、もう一人の自分が酔った勢いで書き上げます。素面に帰ると、切手代やら印刷代やら個人としては結構な金額を使ってとも思いますが、使えるのも読者の皆さんに支えられているお陰。他に高尚な趣味がある訳でもなく、“無駄遣い”できるうちが華。ライオンに似た変人宰相は守旧派のスキャンダルに埋没してしまいそうですが、半可臭いの変人振りは8年も続いているのです。今の不景気は需要不足が原因なら、皆が少しずつ“無駄遣い”すれば景気も良くなる筈。今更止める訳にも行きません!?
 思えば40歳でサラリーマンを始めたミサワホームのリフォーム部門のホームイング鰍ゥら、「ウチは断るのが営業だ」という信じられない言葉を信じて、1年ほどの熱心な勧誘に負け前職の高橋カーテンウオ ール工業鰍ヨ転職したのが46歳の時。程無くして「やはり営業しなくちゃ。これからは官だ。官の営業なら東大の、しかも法学部に長くいたお前だ」と営業に回され、図らずも「解体」を叫んだT大の権威を借り、権力の側に回ったら革命の暁にはギロチンだ!と宣告した(と三鷹寮で1年下で同室だった前消防庁次長の片木淳公営企業金融公庫理事は脅す?)霞が関にぶら下がる営業をする羽目になった運の拙さを嘆き、言い訳し続けて、ここまで来てしまいました。
 ところが、官公庁やNTT、JR、電力、ガス会社等、これはと思う営業先には寮やクラス、学生運動等の関係者が不思議といて、キーマンを紹介していただき、支援先の商品の提案ができます。国会議員やその秘書のように、法を曲げる力がある訳でもなく、いつもやらずぶったくりなのですが、利害関係のない所でできた人間関係の賜物か、逆に多少の信頼も得て、土俵には上ることができます。後はその商品次第です。こうして、学生時代の人間関係の錆が落ち、ネットワークが広がると、営業支援する商品の範囲も高層ビルのコンクリート製の外壁パネルのカーテンウオ ールから、建物に取り付けられるビクターの館内放送や監視カメラのシステム、外壁を支える柱や梁のフドウ建研、照明器具や中央監視盤、非常用発電機、ナースコール等のシステムへと広がり、時に相手方の設計事務所からも応援を頼まれます。最近ではNTTコミュニケーションズのソリューション事業部にソフトの売り込みに行って、干場寮委員会の宮脇良秋副委員長に逆に営業を手伝ってよと、メールすら満足にできないのに顧問にされ、電子自治体の営業を手伝うまでに。

◎娘と地雷撤去の進むカンボジャで
 年度末や年度始めは営業の締めや、人事異動の季節で、さすがのもあちこち顔を出しても余り営業にならない。そこで2年続けて参加した万里の長城植樹ツアーのイオン環境財団とジャスベルの誘いに乗って、大学4年生をもう半年繰り返すことになった娘と、カンボジャでの植樹と小学校贈呈式ツアーに参加する。駒場の教養課程を7年かかってようやく了えたに、たった半年の「延長戦」をとやかく言われる筋合いではないと思ったか思わないか、涼しい顔で娘はついて来るが、カップル参加の多いツアーに、シングル参加する肩身の狭さに比べれば、例え娘でも一緒の方がいい。それにかって、ポルポトを積極的に支持した訳ではないとはいえ、毛沢東派として、ポルポトの大虐殺への反省もある。ほんの数年前まで内戦に明け暮れたカンボジャのその後も是非見てみたい。バンコクでローカル便に乗換え、日本に少し引き返す形で暗闇のプノンペン空港に。照明もナンバープレートもつけないバイクの群れを追い越し、メコン川沿いのレストランへ。中華風の、スパイスの効いた美味しい料理が次々と出て来て食べ切れない。地ビールも美味しい。涼しい川風に吹かれようと広いテラスに出る。あちこちのテーブルに若いカップル。よく見ると制服の従業員で、我々の食べ残しを仲良く突っ突いている。バスタブはないが、シャワーからはお湯もよく出て、ホテルもまずまずだ。
 昨年イオン環境財団がジャスコなどイオングループの店頭で2千6百万円ほどのカンパを集め、イオン環境財団も2千万円を寄付、日本ユニセフからも合計額と同額を寄贈。井戸やトイレその他の設備や教材も含めて協同で21の小学校を寄贈した。翌朝パトカー先導で6台のバスを連ね、3か所の小学校の贈呈式へ。沿道の椰子の葉葺きの小さな雑貨屋の店頭では、手回しポンプつきのドラム缶で緑、黄、赤の3種の油を売っている。ガソリンと軽油と何だろうか。プノンペンを離れると、高床式の小さな木造の農家がまばらに続く。乾期で埃っぽい今は農閑期。椰子の実を煮詰めて砂糖を作るくらいが仕事とのことで、床下に張ったハンモックで、のんびりと昼寝を楽しむ者もいる。電気もなく、井戸も余り見かけない。軒先に大きな水瓶があり、雨水が溜まるようになっている。校庭には着飾った近在の人々が沢山集まり、サトウキビを絞ってビニール袋に入れて売る屋台や、駄菓子の屋台も出て、お祭りのような賑わいだ。かわいい子供達がセクシーなダンスを器用に踊って歓迎してくれる。アクエリアスのような味の椰子の実もストローで初体験。
 60年代のベトナム戦争以来続いた戦乱もようやく治まり、落ち着いて国土を再建し、その基礎となる子供の教育に取り掛かることができるようになったのだ。そんな国造りの基礎を手伝えるのは嬉しいことである。も世話人をするNPO「緑の地球ネットワーク」も中国内陸の黄土高原、山西省大同市の貧しい農村地帯で小学校や付属果樹園を作り、就学支援の運動もしているが、3教室ほどのレンガ作りの小学校が2百万円位でできる。日本では学校週休2日制と「ゆとり教育」で授業時間が減り、教科内容が薄まって、学力低下が懸念されているが、ここでは先ず全ての子供に教育を受けさせ、読み書き、算盤を教えることが先決だ。教育こそが衛生的で豊かな生活の基礎を作り、生活水準の向上が人口爆発を押さえ、人間の生活環境としての地球を救う。地上に人間がいなくなっても、何事もなかったかの如く、この先も40数億年地球は回り続けるだろうが、物質生活の向上で負荷を増す人間環境としての地球を救う技術を創るのは、先に豊かな生活を実現した我々の義務であろう。そこにこそ、グロウバル市場経済での日本の生きる道があり、そのための、もっとも優れた公共投資としての教育の在り様が問われているのであろう。
 午後、王宮見学等プノンペン観光をする。シアヌークなる王様が健在で、小振りだが金ピカの宮殿で宝物に囲まれ生活している。メコンとトンレサップ川の合流点の公園で夕陽を見る。足をなくした元兵士が地べたで物乞いし、絵葉書や果物、椰子の実を裸足の子供達が売る。靴専門店ニューステップの中村相談役が、裸足の子供に靴を磨いてもらう。最も就学率の高い7〜8歳児でも40〜50%しか常時学校に通うに過ぎず、学校も3千ほど足りない。知識人の虐殺で先生不足も深刻という。この子達が学校に通い、公園に物乞いがいなくなるのは何時か。そのためにに何ができるのか。取り敢えず、イオングループが昨年と同額以上を目標に今年も4月21日〜7月20日まで、店頭でカンボジャの子供達に学校を贈るためのキャンペーンをしていることをお知らせします。店頭の寄付金と同額をグループ各社も寄付します。読者の皆さんのご協力をお願いします。

◎文明は水と共に興り、水と共に滅ぶ
 プノンペンにも日本橋があると言うと?と思うかも知れないが、実際に存在する。日本のゼネコンが作った立派な橋である。立派な小児病院がプノンペンにも、世界遺産アンコールワット近くのシェムレアップにもある。あの橋は日本が、その小児病院はスイスが作ってくれましたと、現地のガイドは何のてらいもなく話し、鉄骨を組んだだけの危なっかしい橋を渡ると、日本の皆さん!この橋もお願いします!と叫ぶ。
 この地にはかって9世紀から15世紀にかけ、王都アンコールトムや大寺院アンコールワット等の今に残る巨大な遺跡を作り、ラオス、タイ、マレー半島まで支配したクメール人の大王国、アンコール王朝が栄華を誇っていた。その頃は灌漑用水路が縦横に走り、乾季にも稲作が行われ、年に2回も3回も収穫があったという。その豊かな実りと勤勉な労働が巨大な(アンコール)都(トム)や寺院(ワット)を可能にし、今、世界から人を呼び込む。その子孫の何たる体たらく!人に頼り、外国の援助を当然とし、援助に依存していないか?数百年も前に可能だった二期作、三期作が、科学技術の発達した現代にできずに、ハンモックで惰眠を貪るのか。シェムレアップからバンコクへの機内で下を眺めると、乾季のカンボジャの大地は密林と茶色に枯れた耕地に色分けされているが、タイに入ると段々と耕地がきれいに区画され、緑と茶色の縞模様を成して来る。そして灌漑用水路も密になる。この違いが今のタイとカンボジャの差なのだろう。
 思えば水のある所で人類は耕作を始め、繁栄し、文明が起こる。人が増えると森を切り開いて耕地を広げ、都城を作るため林の木を切り倒し、燃料のために薪を採る。その結果森林が消失し、土地の保水力が衰え、雨と共に土壌が流失する。そして収穫が減り、文明は滅び、都は放棄される。文明は水と共に興り、水と共に滅ぶ。ナイルやインダス、黄河流域のように雨量の少ないところでは、かっての文明は砂に埋もれるが、雨量の多いクメールでは再び密林に覆われ、数世紀、十数世紀を経て再発見されるという訳である。

◎杏仁豆腐?アーモンド豆腐?
 飲み水も、道もない、電気もないところで、立派な橋を架けて経済のインフラを作り、資本や技術を呼び込むことも大事だが、日本のゼネコンが技術と器材を持ち込み、現地で作業員を雇う形の援助がどれほどカンボジャ現地の役に立つのか。援助される人逹の生活を支え、自立するのに役立つ、援助を必要としなくなるための援助とは何か。彼等が自分の力で生活し、より豊かになれば、日本の商品のマーケットも自ずと広がる訳だが。
 そこで緑の地球ネットワーク(GEN)では、中国の黄土高原に植樹するに当たり、4〜5年で花が咲き、実をつける杏も植えている。果肉を食べる杏ではなく種が杏仁豆腐に使われる杏である。実がつき出すとこちらの方が、麦やトーモロコシを植えるよりも数倍の収入になり、松等を木材として出荷するより短期間でお金になる。取り敢えず口に入る物を作るために木を切って畑にしてしまったのだから、単純に木を植えて森に戻そうとしてもうまく行かない。先ず耕地として条件の悪いところ、杏の実がなるまで他の収入で生活が支えられるところでないと、杏畑にはできない。それでもいくつかの村で杏の収穫ができるようになった。
 今回のカンボジャツアーではイオングループのコンビニ、ミニストップの陶山会長と商品開発部の迎さん等も一緒で、ウチの杏仁豆腐はよく売れるとのことだったので、さっそくこの杏仁を営業?陶山会長が迎さんウチのはどうなっているの?と聞くと、迎さんが済まなさそうに、杏仁ではなくアーモンドを使っていますとのこと。それじゃまずいんじゃないの?日本へ帰ったら宜しくお願いしますということになる。ところが、同行の娘に話すと日本の杏仁豆腐はみなアーモンドを使っているわよとのこと。え?それじゃアーモンド豆腐って言わなくっちゃ駄目じゃないと返すも、アーモンドの方が美味しいのよと、娘の追い討ち。表示を見て実際に買って食べている方が強い。は中華料理屋でしか食べないが、カップででは食べないので表示はなく、当然杏仁が入っているから美味しいと思って食べていたのである。
 日本に帰ってGENの高見事務局長に話すと、そうだな、青酸臭いのは嫌われるかもなとの新説。中国でも杏仁豆腐を食べて青酸臭いと感じたことはなく、いつも美味しいと思って食べているので、中国の杏仁豆腐も実はアーモンド豆腐とういことか?謎は深まる。それより漢方の原料にいいから、漢方の会社知らない?と高見君。どんな分野にもネットワークがあるというのが総合大学の強みで、製薬会社には三鷹クラブの会員も沢山いるが、漢方?と言われるとも一瞬?それでも龍角散に八森中学、能代高校同期の加賀亮二君がいることを思い出しさっそく電話。ルートも確立していると思うが、可能性があるか調査してよと頼むと、二つ返事でOK。それにしても杏仁が実はアーモンドで、龍の角が杏仁とはどういうことだ?!

◎ルームメート求む!・・・黄土高原で一緒に植樹しませんか!
 緑の地球ネットワーク(GEN)の運動を広げ、多少は活動資金を増やせないかと、JTBの小林英俊君(S43年東大三鷹寮入寮)を通じJTBに、JR西日本の南谷昌二郎社長(S35年入寮)のご紹介でグループの日本旅行に、GENのフィールドでの植樹を含むツアーのお願いをしてきました。この度、ジャスコ労組がGENの植樹地にツアーを組み、小学校を寄贈してくれたり、イオン環境財団が北京で緑化活動をしたり、GENの活動と御縁のあるイオングループのジャスベルの中国植樹ツアーの1コースとして実現しました。
 残念ながら今回はすべてきれいなホテルに泊まるので、黄土高原の農家のオンドルの上で羊の油身(向こうではご馳走なのだが)の炒物で歓迎を受け、裸電球の下で雑魚寝する。地球大のトイレで満天の星を見上げながら用を足し、トーモロコシ畑に雉を打つに行く。共産党の招待所(官営ホテル)で水洗トイレやシャワーと格闘したり等の生まれて初めての劇的な感動には少し欠けますが、一般の中国ツアーでは体験できない、内陸中国の農村の実情を垣間見ることができます。一人部屋だと高くなります?!一緒に行きませんか!

◎留学生からの手紙・・・2002.3.15
 通信28号で読者の皆様に「留学生にもお年玉を!」と東京大学留学生後援会を通じた留学生支援の呼び掛けを致しましたが、33名の方から21万7千円のご協力をいただきました。ありがとうございました。昔お世話になった?依藤元警視庁田園調布警察署長、仕事でお世話になっている鉄建公団谷口企画室長、村瀬山下設計特別顧問、東芝ライテックの森岡さん、三菱電機の相徳さん、清水建設の鵜沢営業部長、GENで知り合った仙台のジャスコの佐々木さん、北九州の前田税理士、箕輪東大農学部教授、ハタハタ鮨やハタカマの鈴木實鈴木水産社長、駒場の中国語クラス同級の高松の立野弁護士、愚息の義父の飯川守一さん等5千円以上のご支援をいただいた27名の方には、遅れ馳せながら小野晋也自民党文部科学部会長著「日本は必ず米国に勝てる」(小学館文庫)を贈らせていただきます。尚、前回「華の東海道53次路上観察」のプレゼントがなかったという申出が1件ありましたので、一緒に送らせていただきます。又、東大三鷹クラブの呼び掛けに応えて昨年4月末からの1年間に123人の会員の方から別に81万円のご支援がありました。ありがとうございました。大学の方から報告と協力呼び掛けの新しいパンフレットが届きましたら又、呼び掛けたいと思いますので、今年度も宜しくお願い致します。
 勝手に送りつけて2千部にまで膨らんだ通信ですが、金儲けとは縁の薄いですので、費用倒れを心配して通信費を送ってくれる方が時々いらっしゃいますが、強力な応援団のお陰で夜毎の飲み代と通信の費用くらいはどうにか足りていますので、GENの活動や留学生支援等、一緒に応援していただければ、それに勝ることはありません。“郵便局のカクちゃん”としては国税庁に納める分を、兄のノルマ達成に協力すべく田舎の郵便局の切手を買うことで総務省に差し出しているだけですから?!
 ところで、外交機密費や鈴木宗男事件をみていると外務省の機能不全と外務省だけが外交をする時代ではないとの感を強くします。国民の一人独りが外国のことを少しでも多く知り、それぞれの国民が交流し、助け合い、理解を深め、お互いの利益の増進を図るのが外交で、その手助けをするのが、外務省の役割の筈です。イオングループがカンボジャで学校を作ったり、GENが黄土高原で木を植えたり、通信の読者が留学生支援のカンパを送ってくれるのも素敵な外交です。いや、仕事以外に、自腹を切ってでもする方が沢山給料を貰い、外交機密費を使ってする職業としての外交以上の価値があります。そんな皆さんの外交に対して、事務所に留学生から感謝の手紙が届きましたので、報告致します。 こんにちは!中国からの留学生の裴 蓮玉と申します。みなさんに感謝の意をお伝えしたくて、このペンを取らせていただきました。
 私は、去年の4月に東京大学教育学部の大学院研究生として入学し、修士課程の正規生になることを目指して勉強してきました。10月からはアルバイトをやめ、本格的な受験勉強に取り組みました。その一番大事な時期にみなさんからのご後援をいただいて、修士課程入学試験にも無事合格し、自分の夢へ向って第一歩を踏み切ることができました。奨学金の金額は、それほど大きいものではありませんでしたけれども、私たちが一番必要としている時に、名も顔も知らないみなさんから暖かく支援していただきまして、何よりありがたく思っております。
 今後とも、皆さんのご期待を裏切ることのないように、学業に一層力を入れたいと思います。そして、皆さんの健康と幸せを祈願いたします。本当にありがとうございました。

◎「地方分権」と平成の「大合併」・・・第33回団塊ネット講演会
 自治総研の島田氏、つくば大の古川教授(S42年入寮)に続き、総務省官房審議官を併任する内閣府地方分権改革推進会議の伊藤祐一郎事務局長に、旗振り役の立場から、地方分権と平成の市町村大合併について語ってもらいます。自治労出身の島田氏、元自治省官房審議官で、現在はつくば大教授の古川氏とは違う立場から、この国の「政治の仕組み」についての展望をお聞かせいただけるものと思います。
 伊藤事務局長は1967年に東大教養学部文科T類に入学、71年に東大法学部を卒業、新日本製鉄に1年勤めた後、72年に自治省に入り、地方自治体にも何度か出向、現在に至っております。尚、世話人の干場とは、教養の語学のクラスが中国語で一緒ですが、1年上のクラスから落第して来た音痴の干場が、中国語の発音に苦労している間に?さっさと追い越して行ってしまいました。
日 時:6月3日(月)、6時開場、6時半開会
場 所:学士会館本館310号室(地下鉄神保町駅下車、03-3292-5931)
会 費:会員2千円、一般3千円(軽食付き)  懇親会:終了後、会費3千円位   申込み:事務局(fax03-3234-9026)or、ティエフネットワ-ク(03-5689-8182 FAX03-5689-8192)

◎路上観察隊中山道へ
 旧建設省、道路公団の後援で平成11年から13年にわたり実施された「奥の細道」、「奥の奥道」路上観察を引継ぎ、中仙道宿駅制度4百年に合わせ、路上観察学会が国土建設省関東、中部、近畿の各地方整備局の後援で中山道を路上観察することになりました。赤瀬川原平(芥川賞作家)藤森照信(東大教授、建築史家、昨年度建築学会賞受賞)、南伸坊(イラストレーター)、林丈二(作家)、松田哲夫(筑摩書房専務取締役)前田和夫(路上観察学会事務局長、団塊ネット世話人)、それに自称路上観察学会営業部長のが付録でついて歩いて、中山道の魅力と可能性を探ります。
 効率一辺倒の道路から、歩いて楽しい道へ。又、掘り返して仕事を作るだけだよとの批判も出そうですが、三面護岸の河川から多自然型の川へ、親水性護岸へと河川行政も変わったように、人間も安心して歩ける道へ、歩いてみたくなる道へ。路上観察隊が道の魅力と可能性を探ります。先ずは5月の16日(木)〜18日(土)に東京・日本橋〜熊谷〜高崎〜坂本を歩きます。今回も共同通信から全国に発信されます。
 前2回と同様、元建設事務次官の伴都市基盤整備公団総裁(S34年三鷹寮入寮)、田崎国土交通総合研究所長(前東北地方整備局長)に大変お世話になりました。

◎「お言葉ですが・・・」あれこれ・・・第43回三鷹クラブ定例会
 第43回の講師は、姫路を本拠としている高島俊男さん(昭和30年入寮)です。
 高島さんは経済学部を出て企業に就職した後、文学部に入り直し、大学院修了、教職生活を経て文筆活動に入られました。丁度三鷹クラブが発足した1995年から週刊文春に「お言葉ですが・・・」というコラムを持ち、日本語の言葉づかいなどにつき歯に衣着せぬ論調を展開され、時に大新聞の論説や権威ある辞書などを痛快に一刀両断します。その一方で好奇心極めて旺盛、楽しい道草もあり、どこか間の抜けた可愛げのある独特の表現でファンが多く、私も毎号欠かさず愛読しています。この連載に関連して文芸春秋社から「お言葉ですが・・・」の単行本シリーズがすでに5冊刊行されています。また、「本が好き、悪口言うのがもっと好き(大和書房、文春文庫)」は第11回講談社エッセイ賞を受賞されました。
 ご専門の中国関係の著作は、「李白と杜甫(評論社、講談社学術文庫)」「水滸伝と日本人(大修館書店−第5回大衆文学研究賞)」など多く、加えて一昨年出版された「漱石の夏休み−房総紀行「木屑録」(朔北社)」は第52回読売文学賞に輝きました。昨年十月刊の「漢字と日本人」は、爆発的な売行きを示し、3月で10版を重ねました。
 高島さんは、これらの膨大な労作を文字通り1人の手でこなして来られました。このため最近では利腕の痛みに悩まされ、執筆が進まないとのことです。打開策として@美人秘書を雇い口述筆記A左手でのワープロBソフトな毛筆使用を考え、その中で「やっぱり@がええなあ」とのこと、遅きに失した感はありますが、良きアシスタントを得てさらに幅広いお仕事を続けられることを望んでいます。(平賀記)
日時  6月5日(水) 18時30分〜21時、終了後2次会
場所  学士会館320号室(千代田区神田錦町3−28  電話03-3292-5931)
会費  5000円(会場費、夕食費等を含む)
申込先 平賀俊行 FAX03-5297-5020 電話03-3256-0559 緑富士
    干場革治 FAX03-5689-8192 電話03-5689-8182泣eィエフネットワ−ク
         e-mail:tfn-hoshiba@blue.ocn.ne.jp(新しいアドレスです)
                     
◎銀杏から鴎へ・・・第1回東大ホームカミングデー
 永年にわたり東京大学には旧制・新制の全学部にまたがる同窓会組織は存在しませんでした。同窓生はとかく連帯感が薄いとも言われておりますが、平成9年に地域・職域あるいは学部・学科の各種同窓会を会員とする全学同窓会の連合会として、東京大学同窓会連合会が結成され、この度東大三鷹クラブも地域同窓会とは別に、特別会員として同窓会連合会に参加することになりました。
 21世紀を迎え、国立大学法人化を控え、東京大学は施設も内容も大きく変わりつつあり、大学当局の同窓会組織に対する期待も昂まっています。この機会に広く同窓生及び関係者を対象に、母校での講演会・見学会を開催、母校への理解と相互の交流を深めるため、同窓会連合会主催、東京大学の協力で、第1回東大ホームカミングデーが企画されました。 秋の陽光を浴びて金色に輝いて散る一葉の銀杏から、嵐の海を群れ飛ぶ鴎へ!個としての力を喪失し、今やマスとして社会へ貢献するしかないのかも知れません?!
場所 安田講堂(集合、講演会場)
日時 6月8日(土) 13:00開会(12:00開場)
講演 佐々木毅東大総長(S40年法)「これからの東大を展望して」
   藤原正彦氏(数学者・随筆家、S41年理)「日本のこれから、日本人のこれから」見学 総合研究博物館、御殿下記念館  懇親会 中央食堂(安田講堂前広場地下)
会費 1千円(子供無料、懇親会の飲物券とおつまみ券含む)
申込 東京大学同窓会連合会事務局:FAX03−5804−3876
   (文京区本郷7−3−1東大学生部分室 電話03-5804-3875)

◎新名簿ができました
 三鷹クラブの新名簿が出来上がりました。御注文の方にはこの通信が届く頃には、印刷会社から直接発送されてお手許に届いている筈です。旧名簿は職場・勤務先名簿が別冊になっていましたが、新名簿は合わせて一冊になりました。又、メールリストも加え、旧寮廃寮後の国際学生宿舎生についても名前と教養の科類、留学生は名前と出身国を記し、卒業生についてはわかる範囲で名簿に加えています。この先、留学生を含めた国際学生宿舎生についても名簿に本格的に掲載する際の手掛かりになるでしょう。既に宿舎生OB同志もメールを通じて連携を取り合ったりもしておりますので、三鷹クラブのネットワークもいずれ世界に広がり、老はグローバルネットワークに乗って五つの海を自由に泳ぎ回れるようになるのではないかと、楽しみにしています。
 今回終身会費1万円を払って新しく会員になっていただいた方には新名簿が贈呈されます。従来からの会員については購入していただくことになります。御希望があれば前ページ記載の事務所宛てお申し込み下さい。会員価格は送料共3500円です。会員は増えて1千名となりましたが、未入会の方はこの機会に加入されては如何でしょうか。新名簿が贈呈されます。国際学生宿舎に装いが変わってからの方の入会も大歓迎です。
 お陰様で、居候させていただいた大橋憲三先輩(S38年入寮)のラティオインターナショナルの事務所から独立してほぼ1年経ちました。今回の名簿作成でも打ち合わせと作業の場になり、アシスタントに名簿の打ち込みをしてもらいました。完成後は残部を保管し、発送する場にもなります。たまには現役の寮生や本郷に進学したOBに事務所に寄ってもらい一緒にビールを飲んだり、“新旧”交流の場にもなっています。又、ふるさと会、東京八森会の打ち合わせの場にもなったりしています。家賃や什器の損料、人件費等一人で事務所を維持して行くのは大変ですが、皆様に助けられてどうにか1年維持して来ました。これからも東大三鷹クラブのみならず、様々なネットワークの拠点として事務所を維持して行きたいと思いますので、今後共、宜しくお願い致します。

◎7・20名簿刊行記念ランチタイムコンサート
 三鷹クラブの新名簿刊行を記念し、久し振りに3回目の加藤登紀子さんのコンサートを、7月20(土)の昼下がりに開催することに決定しました。表参道のテアトロスンガリー青山で、ロシア料理のランチを味わいながら、オトキサンの歌を楽しみたいと思います。詳細は追ってご案内差し上げます。

◎第5回40・41年合同同期会
 今年も6月7日(金)午後6時より、パレスホテル小林節社長(S40年入寮)のご協力を得て、S40・41年入寮組の合同同期会を、トップ オブ ザ スクエア宴(千代田区大手町1−5−1 大手町フアーストスクエア рO3−3217−0779)で行います。案内状がお手許に届いている筈ですが、見当たらない方は事務所までご連絡下さい。皆さん奮ってご参加下さい。
                                     再見!

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