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アマダイ通信  NO.34       2003年正月     

注)文中に出てくるはアマダイこと不肖干場革治のことです。
(Tile Fish Network Letter)

 知人・友人各位
 毛沢東と同じ12月26日生まれの、命と引き換えてでも“全世界を獲得する”、望みは叶わぬまま、恥ずかしながら56回目の誕生日を迎えました。カミさんにはクリスマスと誕生日の2回プレゼントするのに、俺はいつも一回だ。毛沢東のようにもう一人カミさんをつくれば2回プレゼントがもらえる。“革命的”にヒラメクが、能がないには無理なこと。毎度、お粗末な話しで。そんなですが、今年も宜しくお願い致します。

◎変容する世界−日本の政治を動かしているもの(T)・・・Dネット総会から 
 が代表世話人をするNGO、団塊政策研究ネットワーク(Dネット)の昨夏の第六回総会の中村啓三毎日新聞論説委員長(現常勤監査役)の記念講演をようやく要約しましたので、二回に分け掲載します。普段はエコノミストや東洋経済のコラムで「政局」を読ませていただくのですが、バックボーンにこんな時代認識があるのだと、認識をあらたにしました。日本−世界の政治・経済・社会の動きを見るにつけ、必要なのは大局を見る眼、時代認識だと思います。がひと様の講演を簡約するなど、大それたことですが、水の中で聞くとこう聞こえるんだということで、多少の間違いは水に流して下さい。

★誰が中国に水を飲ませるか?
 レッサーという共通のファーストネームを持つ3人の問題提起に限つて一緒に考えたいと思います。レッサー・ブラウン世界ウォッチャー研究所長は私たちの地球というのは人々を養う、近代的な消費生活を養うだけの容量をオーバーしているかもしれない。そのためには私たちの生活自体を変え、同時に右肩上がりの経済を世界的にフラットもしくはマイナスにしなければ、生き残れないという。中国をどうやって食わせるかという、あの有名な本がまさにその問題点です。文字通り12億人の人達が私たちと同じ様に車に乗り、同じようなエアコンを使い冷蔵庫を使い始めたら、この地球は大変なことになる。彼が一番新しいレポートで2010年までに中国の河北省、北京の西の辺りで7メートルから15メートルの間にある地下水脈が枯れてしまうだろう。20世紀は石油を巡り人々が争ったが、21世紀は多分水を巡って世界に戦争があるだろうといっています。

★誰が資本主義をコントロールするか?
 レッサー・サローは1998年1月21日のニューヨークタイムズのサンデーマガジンで、ベルリンの壁が崩れるよりもさらに10か月前に、どうやら冷戦に資本主義が勝った。資本主義の本当の危機がここから始まるという。なぜなら資本主義は利潤を目的とし、そのために効率を大事にする。全てをコストで考えるなら、ある新聞をパソコンに打ち込みデー夕を移すだけの作業をやる人が、A4の紙を仕上げるのに一人が15分、一人が30分掛かるなら、当然15分で仕上げる人は倍の賃金を貰って良い。すると職場で机を並べる人間がライバルです。従って資本主義の原理からは連帯とか協調とかは絶対に出てこない。同時に人権という問題に対しても消極的です。環境の問題に関して消極的であることは言うまでもありません。                 
 それでは何故20世紀に社会主義に私たちは勝ったか。資本主義をコントロールできた。からです。だが民主主義と言うシステムを持っていただけでは、十分に資本主義をコントロールできなかった。資本主義よりもっと優位に立つ市民的な価値を19世紀から20世紀にずっと供給し続けたのはソシアリストであり、リベラリストです。男女は平等、植民地支配は悪、長時間労働は駄目、児童虐待は許されないと。戦後の冷戦に勝った瞬間に資本主義が持っている原理的な欠陥を克服制御する原理をどこから供給するか。ここから、私たちの本当の危機が始まる。最近の資本の暴走、ニューヨークにおける不安。資本の暴走を制御するブレーキをどうやって21世紀に作っていくか。明確な処方箋はありません。

★NPOが世界を変える?
 レッサー・サロモン、ジョージホプキンス大学教授は92年のフォーリンアッフェアーズ夏号の『福祉国家の衰退と非営利組織NPOの抬頭』という論文で、今や福祉国家は完全に限界に達し、これからはNPOが世の中を変えていくだろうと予言した。自分たちで解決する仲間を作り、ゲリラ的に横に連帯したときに多分世の中が変わっていくだろうと。これを連帯革命と呼び1648年のウェストファリア条約でネーションステーツが一応人々の間に意識された時に匹敵するか、それ以来の革命をもたらすだろうと。例えばバーミンガムからケルンと続くサミット。一昨年の沖縄、いずれも人里離れたところでなければサミットが開けない。都市部でやれば数万人の人々が押し掛ける。シアトルで行われたWTOの総会、実に7万人が、前日にバンクーバーとサンフランシスコからシアトル目指しぞくぞく集まった。国際会議が開かれる一方で戒厳令が引かれた。今や世界の資本主義の大きな会合が、NPOとかNGOの人達の圧倒的な力の前に押される。かつての労働組合が何百万人何十万人動員したのとほとんど同じか、それ以上の圧力を持つようになった。 レッサー・サロモンは決定的な差はインターネットの存在だ、インターネットではその都市に6〜7万人が集まったよりも遥か多くの人達がそれを支持しているという現実があるから、その圧力とどこかで妥協を計らなければならない、といっている。ヤーギンではないが、物事を決定するときに普通に行われる投票は貧しい人達の信任投票で、株価は富んでいる者の信任投票であると。富んでいる人達の代表例が毎年スイスのダボスで開かれる世界経済サミットです。実は同じ日にブラジルの一番南のポートアレグレに7万人のNPOの人達が集まり、世界社会フォ一ラムを開いています。昨年第1回目は約4万人集め、今年は第2回。世界経済サミットとは全く違った世界社会フオーラムに世界中が物凄く注目し初めた。何よりも今年の世界経済フォーラムそのものが、グローバリズムの行き過ぎと、それをどう制御するかと大変な問題になった。議会制民主主義とか政党政治というものがもたらした、民主主義の議会を通しての制御とは全く違った形で、NPOとかNGOが、新しい物事を制御する主体として現れようとしている。多分来年か、さらい年のインド辺りから、まったく新しい反グローバリズムというか、資本の暴走を制御する新たな主体が、世界中から注目されるようになると思います。

◎もう一つの中国へ!・・・2003年、春の黄土高原ワーキングツアー
 成田から3時間ほどで北京へ。日本のODAでできたきれいな空港から、高速道路を1時間ほどで、高層ビルの林立する市街へ。高速の両側には見事なポプラ並木が続き、羊が草を食べている。ホテルの蛇口からは水が迸る。レッサー・ブラウンさん!誰が中国に水を飲ませるか?ですって?ポプラに飲ませるほどに水があるというのに。最近完成した高速道路を北京から3時間、石炭満載のダンプと西に3百キロ競走するとNPO法人緑の地球ネットワーク(GEN)のフィールド、山西省大同市。人口150万人の“大都会”。最近20数階建ての高層ビルもできたが、石炭の煙で煤けた4、5階建ての中層ビルが並び、ほこりだらけの道を馬車と自転車、人と自動車が我先にと、行き交う。幾つかの高級ホテルを除けば、熱いシャワーを浴びるどころか、水洗トイレを流すのにも四苦八苦する。 さらに郊外の村へと黄砂を巻き上げてバスは走る。黄河支流の河岸段丘に作られた道を下りて、川床の中を走ると目的の村に着く。子供まで頬紅をつけ、唇に紅を引き、晴れ着を着、幟を立て、太鼓叩いて笛吹いて、精一杯歓迎してくれる。鶏数羽と、豚と羊が1頭犠牲になり、胃袋を満たしてくれる。羊の油身の炒物を美味しいからと勧められるが、食べられない筈だ。温いビールと50度の白酒も勧められるが、不揃いな食器や廃品利用のワンカップのようなコップの汚れを気にしたら、ビールを飲むことはできない。飲んで食べれば次は排泄だ。庭の隅や、外の道端に土塀で仕切った穴が掘ってある。神経質な人はここでは飲み食いしないことだ。痩せられる。夜は赤く灯る裸電球を消し、垢切れたセンベイ布団にくるまり、オンドルの畳の上で寝る。鶏の鳴き声で目を覚ましても、顔を洗ったり、歯磨をする必要はない。水がないのだ。テレビもない、新聞もない、電話もない。嫌な上司もいない。ここは天国だ!?
 レッサー・ブラウンの誰が中国に食べさせるか?水を飲ませるか?という提起がここでは切実に感じられる。摩天楼そびえる不夜城北京からわずか3時間、3百キロ、ここも同じ中国。近くを流れる桑干河にはダムが作られ、北京の水瓶の一つだが、ダムにもこの村にも水がない。数キロ離れた村へロバにドラム缶を引かせ井戸水を買いに行く。大同は石炭の町で、火力発電所が幾つかあり北京の電気を賄うが、市街でもよく停電し、村には裸電球しかない。水戦争や電気戦争が起こってもおかしくない。砂上の楼閣北京。08年のオリンピックはどうにかするのだろうが。その先どうするのか?躍進著しい沿海を見て、中国脅威論が声高に叫ばれるが、もう一つの中国を知らずして中国を語れるのか。
 大同の春は霊丘県から。GENのワーキングツアーが、大同市最南部の霊丘自然植物園に春の訪れを告げる。3月の末でまだ肌寒いかもしれませんが、多様性のある森づくり、緑のダムづくりの最前線である植物園や着々と造林がすすむカササギの森で、植樹作業に取り組んでいただきます。もちろん、GENのツアーならではの村での交流やホームステイもあります。NGOによる中国での緑化協力の一端を実際に見て、一般のツアーではできない中国体験をしてみませんか。胡錦涛中国共産党新総書記と多分一番多く会ったことのある日本人、高見邦雄GEN事務局長(S41年東大三鷹寮入寮)がご案内致します。GENのカウンターパートナーは共産主義青年団で、現地の環境林センターには5人の団員(公務員)が常勤で働いていますが、胡錦涛総書記はかって共青団の主席だったのです。
〇日程:3月24日(月)〜31日(月)
〇スケジュール案(変更になる場合があります)
 3/24 (月)午後、関西/成田空港出発。夕刻、北京着。バスで大同へ。大同賓館泊
 3/25 (火)早朝、大同着。三嶺村、懸空寺をへて霊丘県へ。水利賓館泊
 3/26 (水)霊丘自然植物園で作業。水利賓館泊
 3/27 (木)小学校付属果樹園で作業。農家でホームステイ
 3/28 (金)大同県“カササギの森”で作業。国営苗園見学。大同市へ。大同賓館泊
 3/29 (土)雲崗の石窟、万人坑見学。地球環境林センターで活動。歓送会。夜行列車で北京へ。車中泊
 3/30 (日)早朝、北京着。終日、北京観光(自由行動可)。北京泊
 3/31 (月)朝、北京空港出発。午後、関西/成田空港帰着。
〇費用:一般=17万円、学生=16万円(国際航空運賃、中国国内での交通費/食事/宿泊費、
     ビザ取得手数料、GEN年会費ふくむ)
    *中国国際航空利用
    *関西/成田空港発着(GENスタッフは関空発着便のみ同行)
〇申込み締め切り:2月17日(ただし、30人の定員に達し次第締め切ります。)
〇問合せ・申込み:特定非営利活動法人 緑の地球ネットワーク(GEN)
〒552-0012 大阪市港区市岡1-4-24 住宅情報ビル501
         TEL.06-6576-6181 FAX.06-6576-6182 e-mail:gentree@vc.kcom.ne.jp
         ホームページ http://member.nifty.ne.jp/gentree/

◎今年も留学生にお年玉を!
 三鷹クラブの会員の方には10月下旬に45回定例懇談会の案内と一緒に、東大留学生支援基金へのカンパのご案内を同封させていただきましたが、通信の読者の皆様にもご協力いただければと思い、パンフレットと振込み用紙を同封させていただきます。東大には2千人以上の留学生が学んだり、研究したりしていますが、アジアからの留学生が多く、経済的には苦労している学生が多いようです。
 支援金は奨学金や一時貸し付け金などとして使われます。留学生課長によると、事故や病気で亡くなる留学生もおり、母国の習慣や、親御さんの意向を汲み、ドライアイスを詰め、遺体をそのまま飛行機に乗せて返すことが多いが、費用が馬鹿にならない。公式なお金の出所がないので、そんな時にも使われるとのこと。かってフルブライト留学生が皆、親米派になって帰って来たように、日本への留学生にも親日派になって帰ってもらいたいものです。民間外交、草の根外交にあなたも参加しませんか。
 尚、昨年度は123名の三鷹クラブの会員の方から81万円、23名の通信の読者の方から21万7千円のご支援をいただきました。今年は1万円以上のカンパをいただいた読者の皆様には“ご褒美”に東大同窓(S40年入学)でもある、路上観察学会事務局長の前田和男同文社社長より「奥の細道 俳句でてくてく」(太田出版、¥2,200)を贈呈いたします。赤瀬川原平、南伸坊などの路上観察五人衆が国土交通省、道路公団の後援で奥の細道を路上観察した記録です。宜しくお願い致します。

◎あなたは献血できません!
 急に打ち合わせが一つキャンセルになり新宿西口を歩いていたら、「今日輸血が必要な人がいて困っています」と、献血を呼び掛ける声が耳に飛び込んで来る。いつもは仕事に追われて済まなさそうに前を通り過ぎるだけだが、今日は時間がある。たまには人助けをしよう。脳弱体強のには相応しい人助けだ。脂肪と血液はたっぷりある。赤十字の献血所に飛び込む。
 直ぐにでも採血して欲しいところだが、そうは行かないらしい。体調や病歴などのアンケートを記入した上で、係員の面接まである。癌で亡くなった兄弟はいるが、献血には関係ないだろう。感染症は身に覚えがないし、大丈夫だ。サラリーマンを辞めてから成人病検診も余りしていないが、血液検査は成人病検診の代わりにもなる。ところが、アンケートを見ての係員の質問が進むと、あなたは献血できません!とのご託宣。
 何かあなたはエイズです!と言われたような気分だ。海外旅行がいけないらしい。去年徘徊した国の内、ドイツ、オーストリア、ロシアや中国はいいが、カンボジャが駄目とのこと。カンボジャもプノンペンはいいが、アンコールワットが駄目なのだ。アンコールワットはジャングルですよね。あそこは蚊がいるんです。マラリアの危険地帯で、潜伏期間が1年なので、来年3月過ぎたら来て下さいとのこと。久し振りのの社会貢献は空振りに終わる。

◎一夜の恋は高鼾にかき消され
 このところ外国によく行くので、悪友連からさん、女の子から夜部屋に電話がかかって来たり、ドアをノックされるでしょうと聞かれるが、一度も経験したことがない。たしかに去年の夏ロシアへ行った時も、モスクワのホテルのロビーの長椅子に、それらしい綺麗な女の子が沢山たむろしていた。スラブの若い娘は随分綺麗なんだ、それに引き換えオバチャンは大和ナデシコの方がいいと、己の暴飲・暴食への戒めと日本女性の再評価をしていたものだ。
 しかし目の前にピロシキやニシンの酢漬け、ボルシチが並び、水代わりのビールとウオッカを交互に飲み始めるといけない。表参道のオトキさんのスンガリーのロシア料理の方が美味しい、もっと旨いのを出せ、などと思いつつも、暴飲・暴食の戒めは何時の間にか忘れる。部屋へ帰ってもシャワーを浴びるのも面倒臭いほど酔っ払って、そのまま高鼾だ。電話がかかろうが、ドアをノックされようが、これでは一夜の恋のシグナルはには決して届かないのである。

◎日本農業のこれから・・・Dネット第35回政策研究会
 金融問題や、産業再生、景気回復の議論の陰で余り目立ちませんが、日本の農業と農村ひいては日本の経済・政治に大きな影響を与える米の強制減反の廃止、株式会社の農業参入、農協の流通独占の解体など、農業政策の大転換が検討されています。専業農家はドンドン減るのに益々巨大化する農協パワー。憲法違反の不平等選挙で守られ、農協と結んで利権を漁る農林族議員。その結果、公共事業と零細農業に頼るしかなくなった農村の現実。
 農業問題がネックとなり近隣諸国との自由貿易協定(FTA)もままならず、円を基軸通貨にするどころか、中国に出し抜かれ、アジアからも置いてけぼりを食いそうな日本。米の強制減反の廃止、株式会社の農業参入、農協の流通独占の解体で農業と農村、農協の改革と再生は可能なのか。日本経済の活性化にどうつながるのか。農村のコミュニティと環境の保持のために所得保障などの新たな政策の必要性はないのか。生源寺眞一東京大学大学院農学生命科学研究科教授(農業経済学、農学博士)に語ってもらいます。
 生源寺教授は愛知県旭丘高校から'70 年東大三鷹寮入寮。'66 年入寮、'69 年に寮から中野刑務所に直行し'71 年に寮に帰ってきたと知り合う。'76 年農学部農業経済学科卒業、農林省農事試験場研究員等を経て、'87 年東大農学部助教授、'96 年より現職。この間'89 年ケンブリッジ大学客員研究員。「農政大改革」、「地殻変動下のコメ政策」(編著)等、著書多数。現在、日本フードシステム学会会長、食料・農業・農村政策審議会委員、国土審議会委員など。
 団塊の世代政策研究会の会員のみならずニチレイの長谷川君、大和証券SMBCの桜井君、江崎弁護士など、三鷹寮同期の皆さんもお誘い合わせの上、是非ご参加下さい。     日 時:1月23日(木) 18時30分開始
 場 所: 学士会館本館310号室 (千代田区神田錦町3-28TEL:03-3292-5931)
 参加費:会員 2千円、一般 3千円(軽食付き)、終了後懇親会(3千円位)
 申込先:干場 FAX03-5689-8192 TEL03-5689-8182 (有)ティエ7ネットワーク
        e-mail:tfn-hoshiba@blue.ocn.ne.jp 携帯090-4608-4519
      若山 03-5228-4960 携帯090-8452-2261 e-mail:w-1942@ph.highway.ne.jp                  
◎JR諸事業の新しい展開・・・第46回東大三鷹クラブ定例会
 平成15年最初の定例会は、長谷川忍池袋ターミナルビル会長(昭和27年人寮)に話していただきます。S26年秋に入寮した私とは在寮期間が重なっており、彼の居た東寮1、2室は、とくに気の合ったメンバーが多く、活気がありました。同室だった梶川美嗣氏 (元NHK) によると『当時の彼は、物静かで口数は少ないが、話し出すと何でも素直に語ってくれ、心おきなくつき合えた。読書家で寮の部屋では文学関係の雑誌をよく読んでいたが、法学部に進んで本郷で下宿生活をしている時、本棚にズラリと並んだ文学雑誌を見て、改めて文学青年であると思った。その一方で、野次馬精神も旺盛なのに驚いたことがある。入学してからlカ月もたたない5月1日に皇居前のメーデーの行進を見るため三鷹から単身出かけ、大騒乱に巻き込まれそうになり、寮に逃げ帰ってきた時の様子が今でも記憶に残っている。連休で岐阜の実家に帰省した折、貴重な食料品を沢山土産に持ち帰り、常に腹を空かせていた我々を大いに喜ばせてくれた。大学卒業後国鉄に就職し、その後要職を歴任したが、友人としてのつき合いは寮時代のままで、世話好きのところも変わらず、いつも我々の相談に気軽に応じてくれている』とのことでした。
 長谷川氏が国鉄の職員局長、続いて常務理事(職員関係等担当)の頃、労働省労政局等勤務の私は、仕事の上でも密接な関係がありました。昭和60年前後の、まさに国鉄改革を実行に移す時期であり、労使関係の責任者である彼の苦渋がひしひしと伝わって来ました。その任務が一段落した後、責任感の強い長谷川さんは、率先して辞表を提出し、国鉄を去りました。JRが動き出し、関連事業を本格化するため、とくに望まれて長谷川さんは、国分寺ターミナルの社長に就任しました。国分寺時代には、近郊型のビジネスホテルを久米川、武蔵境、国分寺の3カ所に新設し、駅ターミナルの保育施設を初めて企画運営する等の実績を挙げました。池袋に移ってからは、日本一広い百貨店を持つターミナルビルやメトロポリタンホテルの運営にあたり、最近では渋谷に新しい発想の健康予防センターを併設したホテルを開設するなど、高齢化時代に即した社会貢献に力を入れています。今回は「JR諸事業の新しい展開」をテーマに、JR関連事業についての長谷川さんの豊富な経験と理念を語っていただき、皆様方との活発な意見交換が出来ればと思っています。                                   (文責平賀)
  日 時:平成15年2月19日(水)18時30分〜21時
  会 場:学士会館本館320号室 (千代田区神田錦町3-28TEL:03-3292-5931)
  会 費:5千円(会場費、夕食費等を含む) 終了後講師も参加し懇親会
  申込先:平賀 俊行 FAX03-5297-5020 TEL03-3256-0559 蒲ホ富士
      干場 革治 FAX03-5689-8192 TEL03-5689-8182 (有)ティエ7ネットワーク
            e-mail:tfn-hoshiba@blue.ocn.ne.jp 携帯090-4608-4519
               (会員以外の通信読者も出席可です。ご連絡下さい)

◎鮫の握り寿司を食べたい!
 高橋カーテンウオール時代、新宿のJR東日本本社ビルや恵比寿駅ビルの外壁を営業していた。担当部長の今木先輩(S39年入寮、JR東日本常務を経て、東京圏駅ビル開発社長)に建築の責任者の北澤JRE東京工事事務所次長(現事業創造本部部長)を紹介していただき、牧野東京工事事務所長にも一度挨拶をということで、国分寺ターミナルビル社長の長谷川先輩を平賀先輩から紹介してもらい、岐阜の恵那高校、東大で後輩の牧野さんを紹介してもらう。先輩諸兄の応援でJR本社と恵比寿駅ビルの外壁を高橋カーテンウオールで製造・施工させていただく。その後、長谷川先輩がホテルメッツを国分寺、武蔵境、久米川に作り成功すると、JR本体 がホテルメッツ百ケ所構想をぶち上げ、ホテルメッツ国分寺のワンフロアを使った駅型保育所の成功で駅型保育所百ケ所構想も打ち出される。ホテルメッツ渋谷等の外壁を高橋カーテンウオールで手伝わせていただく。     池袋ターミナルビルが経営母体で大宮新都心のJRのホテル計画も動き出し、又、何か新機軸を打ち出すらしい。三鷹クラブの講演会の打ち合わせもあり、池袋ターミナルビルに長谷川先輩を訪ねる。東海道新幹線開業時、静岡の営業部長で日本に初めてコインロッカーを導入し大儲けしたという先輩、最初は新都心のホテルを引き受けるのを渋っていたのだが、一度引き受けると今度は、渋谷の新しい発想の健康予防センターをさらに発展させたメッツプラスの新しいホテルを作るのだと、意気軒昂だ。
 昼時になり、先輩にメトロポリタンの堀川で寿司をご馳走になる。営業に来てご馳走になるとはなんとも呑気なだが、目敏く見つけてニシンを握ってもらう。ニシン漁の網元の末裔だ。酢で少し締めてあるがとても美味しい。夜銀座で取引先と待ち合わせると、新橋の福美寿司を予約してあるという。夜も寿司かとがっかりするが、引っ張られて行く。ここではお任せで、鮭が出て来る。外道だよ、鮭の握りなんか食えるかと思うが、口に入れると美味しい。二年物の鮭子だという。ニシンや鮭がこんなに美味しいなら、甘鯛も、鮫だって寿司にならないか。冬秋田の田舎で漁れ立ての鮫を刺身で食べる。これが美味しい。甘鯛だって酢で少し締めればいい。新橋のマスターは時間が経つとアンモニャ臭くなるので、鮫は味噌焼きですよといい、博多駅地下のマスターはカウンターの上の甘鯛を、一夜干しにするんですよと言っていたが、鮫や甘鯛を握ってくれる鮨屋はないのだろうか。
◎エレクトロニクス企業のグローバル展開・・・第47回東大三鷹クラブ定例会
 年一回の大阪での定例会ですが、平成15年3月27日(木)の夕方、例年のように梅田のJR共済大阪弥生会館で行います。今年は数少ない元気印のエレクトロニクス企業、シャープの藤原武平太代表取締役専務、海外事業本部長に話していただきます。藤原先輩はS34年入寮、通産省局長、ブルガリア大使等を経て現職に就いています。終了後、大阪駅上のホテルグランビア大阪19F、パブレストラン「アブ」で懇親会を行います。詳細は次号に譲りますが今回もJR西日本の南谷社長(S35年入寮)に会場を用意していただきました。

◎現役の寮委員と久し振りに盛り上がる
 久し振りに現役の三鷹寮委員会(東大三鷹国際学生宿舎自治委員会)の石塚副委員長と連絡が取れて、12月11日(水)に三鷹クラブ世話人と忘年会を兼ねて交流会をしようということになる。中野サンプラザ地下のパーティルームの予約を労働省OBの平賀代表にお願いするが、忘年会シーズンで駄目。12月中に新しい寮委員会が発足するので、新旧寮委員会と合同の新年会を1月24日(金)で予約する。関係者の皆さん宜しく!
 しかし、一度その気になってスケジュールを空けたので勿体ない。都合のつく人間が事務所に集まり忘年会をすることにする。経済進学の石塚君の外に薬学部へ進学する日比野さん、理Tから情報工学へ進学する藤田さん、教養学科修士の三野君、文V1年で委員長候補の門田さんと女性が多い。それに元留学生でグンゼ産業に就職した汪君も呼んで、宅配の寿司やピザなどを取る。
 盛り上がったところへ東京銀行で海外が長く、今はサンデンの国際財務統括で1年先輩の辰紘34期寮委員長が乱入する。も辰委員会の寮委員だったので、頭が上がらない。悪口、いや励ましの言葉か?を雨霰と降り注がれる?そんな辰先輩も若い後輩には優しく、大学院を止めるつもりだが、文系の院中退だと就職が見つからないと嘆く三野君に、任せておけと心強い言葉。先輩!お願いします。

◎今年のお年玉は末尾2桁56番です
 毎回当選番号を何番にと考えるのですが、いい知恵も浮かばなくなってきたので、誕生日を迎えたばかりのの年の数にしました。景品は田舎の鮮魚の開きです。お陰様で今年は事務所も3年目に入ります。多少は人の役に立っているから続くのかと思いますが、もっと沢山の人に役立てるように、今年も頑張りたいと思います。宜しくお願い致します。

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